端 唄
端唄は江戸初期頃から庶民の間のはやり歌として歌われていました。その後嘉永・安政年間頃から端唄の人気は高まり、歌舞伎にも影響を及ぼしました。こうした全盛期は明治初期ころまで続きます。
以降、花柳界や寄席を中心に歌い継がれ、昭和30年頃からは庶民の中にも稽古事として楽しむ愛好者層が生まれました。
三味線は中棹もしくは細棹で、バチで演奏します。代表曲に「春雨」「梅にも春」「京の四季」「香に迷う(御所車)」「夕暮れ」などがあります。
『夕暮れ』
夕暮れに 眺め見わたす隅田川 月に風情を 待乳山 帆あげたふねが 見ゆるぞえ アレ鳥がなく 鳥の名を都に名所があるわいな